蝉や虫が鳴き始めたり鳴かなくなるのは暑さ(温度変化)ではなく、日照時間によるということを聴いた。
なるほど、真夏のような暑さが続く暮れ時の帰路、蝉は鳴かずコオロギやマツムシの鳴き声を聞くという今年の不思議な夏の終わりであった。
写真は渋谷の金王神社にある御影堂で見かけた、まさに夏のなごりの風景。
伝説の武将金王丸の木像を祀る御影堂で鳴くこの蝉をみて、思わず芭蕉の句「むざんやな甲の下のきりぎりす」を思い出した。
兜の主斉藤実盛もまた平安末期に活躍した武将である。
同じ場所で幾つもの蝉の抜け殻を観るのは、なかなか趣深いものがある。御影堂のすぐ前にある欅の大木だが、雨風をしのぐには最適な場所であるらしい。