2011年8月アーカイブ

目黒区美術館の近くの庚申塚。
その気になって探索すると、思いの外多くの塚が残されているのに気づく。
この塚はいつ通りかかっても花が手向けられている。
庶民にとって、庚申の夜は大切な信心の時間であり情報交換の場でもあったようだ。そして何より娯楽の夜でもあった。路傍の庚申塚を観る度に、そのような時間を失った今日の暮らしを少しばかり残念とも思う。


庚申塚500.jpg

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取り立ててどうってこともない住宅街の坂路だが、こにの坂が落語「目黒のさんまと縁の深い爺々が茶屋のあった茶屋坂と言われれている。(噺の舞台は、実際にはこの近くにあった目黒元富士辺りとも言われる)
この坂を下ると目黒川があり、かつては品川から船の行き来があったそうで、きっと新鮮なさんまも運ばれていたのであろう。
中目黒駅の近くに、整備されてはいるがその河岸の遺構を見ることができる。川の博物館もあり、興味のある方はぜひ。
この坂を登り切った辺りからの眺めを、広重は「名所江戸百景」に描いているが、遠くに丹沢山系大山、さらに向こうには富士を望み、手前には耕地が広がりなんとも景観の良い豊かな田園風景が広がってる。
目黒は江戸の郊外であった。
爺々が茶屋.jpg


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九州への出張の帰り、たまたま日本三大稲荷のひとつの最上稲荷に立ち寄った。
結界を示す注連縄はのたうつ巨大な生き物のようにも見え、それは輪廻の形象ようにも思えて興味深いものだった。
ところで注連縄にもいろいろな締め方があり、このお稲荷さんの注連縄のように両方がつぼまっているのを大根締めというらしい。大根は消化剤、中国では薬として扱われているらしい。なかなか面白い。

西条稲荷.jpg

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